―「好きな空間」が「ストレスの空間」に変わる瞬間―
家賃よりも、雰囲気重視。
立地や間取りよりも、自分たちが「気に入った空間」に住みたい。
そう考えて選んだ、駅近のおしゃれなデザイナーズ1LDK。
家賃はちょっと高め。でも「どうせなら、二人で気分の上がる部屋で暮らしたいよね」と、妥協せず選んだ部屋でした。
広さは40㎡弱。白を基調にした内装に、対面キッチン。
休日は家でカフェのように過ごせるし、友達を呼んでも映える。
そんな理想の暮らしが、この部屋から始まる…はずでした。
しかし、半年も経たないうちに、私たちはこの「大好きだった部屋」で、息苦しさを感じ始めたのです。
おしゃれな空間は、居心地がいいとは限らない
最初は、何もかもが楽しかった。
Instagramにアップしたくなるような生活。
でも日常に戻ると、気づかなかった不便さが少しずつ浮き彫りになってきました。
彼は在宅ワークがメイン。
彼女は接客業で出社が中心。
仕事スタイルが全く違う二人が、同じ空間で生活すると、どうしてもお互いのペースが干渉し合う。
在宅中の彼がオンライン会議で話している隣で、夜勤明けで眠りたい彼女。
夜遅く帰ってきた彼女がリビングでくつろぐと、早朝に起きる彼が眠れない。
1LDKの“おしゃれなワンルーム的空間”は、ふだんの生活において「仕切り」がないことで、二人の生活の境界も曖昧にしてしまっていたのです。
好きなデザイン、好きな内装。
それを優先した結果、「生活のしやすさ」という視点をすっかり見落としていました。
理想だけでは暮らせない
間取りがライフスタイルに合わないと、好きな空間もストレスの空間に
「この部屋でよかったよね?」
「うん、まあ…でも最近ちょっと疲れるかも」
そんな会話を繰り返す日々。
気づけば、彼はカフェに避難することが増え、彼女は深夜のファミレスでひとり時間を確保するようになっていました。
部屋の内装やデザインは完璧。
でも、間取りが私たちのライフスタイルには合っていなかったのです。
生活スタイルが違うからこそ、お互いの時間を守る「仕切れる空間」が必要だった。
でも私たちは、「見た目の好き」で間取り選びを終わらせてしまった。
その結果、理想だったはずの部屋が、ストレスの源に変わっていったのです。
ライフスタイルを中心に間取りを考える時代へ
私たちの失敗を振り返って思うのは、
おしゃれさや理想のデザインだけでは、暮らしは満たされないということ。
今の自分たちの生活スタイル、仕事環境、趣味、休日の過ごし方。
それらを冷静に見直して、「この間取りは本当に合っている?」と考える視点こそが大事だったと痛感しました。
たとえば、2LDKなら寝室とリビングを分けることで、
彼は仕事に集中できるし、彼女もゆっくり休めたはず。
あるいは1LDKでも、可動式のパーテーションで仕切れる物件を選んでいれば、同じ空間でもお互いの時間を守る工夫ができたかもしれない。
家賃の高い・安いではなく、
「自分たちの生活を守れる間取り」かどうか。
これを最優先にすべきだったと、今ならはっきりわかります。
✅ 今、部屋選びで迷っているカップルへ
私たちのような失敗をしないためにも、今の生活を一度、客観的に見直してみませんか?
✔ 見た目だけでなく、暮らしやすさを考える
✔ 仕切りのある間取り、仕事と休息を分けられる空間を探す
✔ プロに相談して、生活スタイルに合わせた物件を選ぶ



「家賃の高さ=満足度の高さ」ではない。
「見た目の好み=暮らしやすさ」でもない。
今こそ、自分たちのリアルな生活に合わせたお部屋探しを。
同じ失敗を、繰り返さないために。